2015年6月4日木曜日

差し支え

【さし つかえ】

都合が悪い、ということ。

裁判が次回に続くとき、裁判の終わりに次回の日時を決める。
たいていの場合は裁判長が「○月×日☆時からいかがですか?」と提案して、検察官なり弁護士がそれでいいとか悪いとか応えて調整していくのだけど、このときに都合が悪い人は「差し支えです」と応える。中には「ちょっとその日は歯医者で」のように具体的に都合の悪さを申告する人もいるし、必ず使わなければいけないワードというわけではないのだけど、いかにもそれっぽいので好んで使われるのかもしれない。

もしあなたが不本意にも裁判所に呼ばれ、しかも次回期日というやつの日時を決めなければならない事態に陥ったときは、一度くらい「差し支えです」って言ってみるといいかもしれなくもない。

2013年4月18日木曜日

憲法

【けんぽう】

その国の国家権力が、どんな仕組みでどんな風に機能するか、を定めた基本のルール。

ちなみに日本国憲法は、前文に「日本国民がこの憲法を作ったよ!」と書いてある。
つまり、日本国憲法は、日本の国民が国家権力に対して「この内容に従って動きなさいよアナタ」って突きつけているルールなのである。
であるからして、国民が「そろそろ国家のあり方を考え直して憲法変えようぜ」ならともかく、国家権力の側が「憲法を変えましょう!」と言うのはどうなのよ。

2013年2月7日木曜日

司法試験

【しほう しけん】

法曹(裁判官、検察官、弁護士)になる資格を得るための第一関門的な試験。

第二関門は何かというと、約10ヶ月の修習のあとに受ける国家試験で、これに合格して初めて法曹資格をもらえるのです。
…ですが、ここでお伝えしたいのはそこではなく。
司法試験は、司法書士になるための試験ではなくて、弁護士になるための試験です。テストには出ませんが、できれば覚えてあげてください。

2012年2月22日水曜日

欠缺

 【けん けつ】

欠けていること。不十分なこと。
「けっかん」ではなく,「けんけつ」である。

もともと「かける」という意味を表す漢字は,『缺』だった。らしい。
それを手書きでは『欠』と書いていた。らしい。
ところが,いつの間にか『欠』=「かける」になった。らしい。
ってことは,「欠缺」っていうのは「かける×2」だ。

かける,だけにな!



「欠缺」まではなんとかなっても,「缺陥」はむずかしい。

「け……けつかん?」

他にも,『缺』の字を使った熟語は,「缺点(欠点)」「缺損(欠損)」「缺席(欠席)」などがある。
っていうか,『欠』を「かける」の意味で使っている熟語の『欠』を『缺』に置き換えるだけであるからして,残念。

2011年3月2日水曜日

相殺

【そう さい】

「そうさつ」ではなく「そうさい」である。


2009年2月3日火曜日

特段の事情

【とくだん の じじょう】 このときばかりはやむを得まい・・・っ!という特別な事情。

そもそも裁判ってのは、法律で「やってもいいよ!」って決められてるので、法律に従って行われる。この法律ってのは漠然としてることも多いので、そのときは解釈ってやつをする。するってえと、裁判の結果がその時々でまちまちだとマズイので、法律の解釈というやつはとにかく原則に従う。堅ぇこと言うなよ、とか言われても原則に従う。裁判はいろんな人の人生がかかっているからお堅くなければ困るのだ。
そんなわけで、めったやたらにこの原則は変えないからね!でも絶対に変えないって言っちゃうと、後から超想定外の事件が起こったときに原則ごと変えなきゃいけなくなるから、例外があるかもしれないこと匂わせちゃうぞ☆というときに使われる定型句が「特段の事情」だ。

「Aについては、特段の事情のない限り、Bである」と言われたら、よほどのことがない限り、AはBだと思っていただいて間違いない。

2008年12月4日木曜日

悪意

【あく い】 そのことについて知っていること。ただし、離婚原因のうち「悪意の遺棄」に使われている悪意は、相手を害しようとする悪い意思のこと。 対義語:善意

法律の出番があるのは、たいてい問題が起きたときだ。その問題ごとについて知っていてそういうことしたんだから、問題起こした本人じゃないけど、ちょっとは責任取りなさいよ。という意味合いで使われることが多い。